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鳥インフルエンザ

最近、鳥インフルエンザについて報道されることが多いですね。 死亡した鳥の死体から高病原性インフルエンザウイルスが検出されたら、多くの鳥が殺処分されます。何かもったいないとかかわいそうだと思ったことはないですか?
ですが、以下の文を読んでもらえれば納得できると思われます。
本来の鳥型インフルエンザはすべて弱毒性(低病原性)でウイルス感染は腸管と気道に限られ感染した鳥は無症状のままです。この120年間、人インフルエンザウイルスはすべてこれらの弱毒型鳥インフルエンザに由来し、その感染は呼吸器上皮の細胞に限定されているため、人間が感染しても亡くなるケースはまれです。
これに対して高病原性インフルエンザウイルスの代表格であったH5N1型鳥インフルエンザは主に東南アジアの地域で人間への感染が成立し、多くの犠牲者を出しました。重症化しやすい機序としては
①インフルエンザウイルスが全身の組織の細胞に感染したり
②そのことで過剰な生体防御反応が起きたりすることで臓器不全をきたすことがわかってきました。
すなわち、豚インフルエンザを含め現存するインフルエンザウイルスは隠健型で高病原性インフルエンザウイルスは殺人型と言えます。高病原性インフルエンザウイルスが変異を繰り返すことで人から人へと感染が成立する新型インフルエンザになった場合その被害は甚大となることが推測されます。
養鶏場で感染が拡大することは細胞分裂でウイルスが増殖することです。その過程で変異が起きやすいため、新型ウイルス出現の可能性が高まることになります。
そういった事態を回避するため、多くの鳥を殺処分することになります。 次回は「高病原性インフルエンザに対して日本に対策はあるのか?」について記載します。